大胆さと繊細さと

ピカソの絵はジャンルが多彩で、飾る場所に応じて選べる楽しさがあると思います。
通常、絵は、画家によって傾向が一方向に統一されている印象を受けるのですが、ピカソの絵にあたってはそれを感じないように思います。
まるで別人複数が描いているようです。
しかしそれが見所ではないでしょうか。
画家の心を支配していたのは何かを、それぞれの描写から読み取る楽しさがあると思いました。
受ける印象が強い作品が多いので、時折目にする穏やかな作品は目を奪われます。
多く注目されるのは非現実的な一見大胆な描写ですが、時折見掛ける真実にどこまでも忠実に迫るような見事な現実味溢れる描写には、繊細さが溢れていてそこに画家本来の姿を見る気がします。
そんな色々な描写をまるで操るが如く、次々と名画と称される絵画を完成させて世に送り出した旺盛な創作意欲は、見る者に強い力を与えてくれていると感じます。
大胆な描写や繊細な描写を、飾るお部屋に合わせて選んで絵画購入をすれば、それぞれのお部屋にピカソの精神や哲学を感じることができるのではないでしょうか。
ポイントは一つのお部屋に一点を飾ることだと思います。
いずれも力のある絵なので、並べて鑑賞するよりは一点を充分味わうほうが向いているように思います。
デッサン画も注目すべき作品で、完成品とはまた異なる画家の顔を見るようで、特別な場所に置きたい一品と思います。
どの作品も世界的に非常に価値あるものとして受け入れられていて、そんな名画を自宅で鑑賞できるなんて夢のようです。