父には絵心があったのか、実家には複製ではない関西在住の若手の方の絵画がたくさん飾ってあった。
しかし、遺伝子のいたずらか私にはそうした趣味はあまりないです。
強いていえば、画集まで買ったのはムンクの作品集だけです。
別に根暗なわけではないが、彼の描いた作品から感じられる人の魂といったものに惹かれました。
図工の成績は悪かったので、学校などではあまり書かなかったが、画用紙などに窓から見える景色をデッサンなどしたのも若い頃を振り返ると、少ない趣味の一つだったかもしれません。
黒鉛筆だけを使いモノクロのトーンで描かれているものは、そのまま少年時代から青年期を過ごした家付近の光景が殆どであり、何だか自分史を振り返るような気にさせます。
現役時代には、仕事が忙しく好きなギターや写真それに、絵を描く時間はまったくありませんでした。
現在、毎日が日曜日の静かな生活に戻りました。
今さら指が動かぬギターも触る気がせず、時にはブログもどきや日記的な文を綴ってみるとか、晴れた日には散歩の途中で眼に停まった何気ない風景をカメラに収め、家で加工したり、時には、写真を元にデッサンのまねごとなどしたりする時もあります。
人にお見せするほどのものではないが、それが楽しければ、或いは心が和むなら、絵を描いてみるのもいいかと数十年ぶりに思う昨今。