画風を変化させ続けてきた天才画家・ピカソ

ピカソは、生涯の中で時期によって何度も画風を変化させてきた画家として知られている画家です。
それぞれの時期に描かれた絵画は、同じ人が描いたとは思えないほどに雰囲気ががらりと違っています。
例えば、1901年から1904年の青の時代と呼ばれている時期には、青など冷たい印象の色を多く使い、貧困や絶望といった暗いテーマで作品を制作していました。
このような画風になったのは、友人の死にショックを受けたことが原因だと言われています。
しかし、1904年から1907年のバラの時代と呼ばれている時期には、一転して、温かみのある色彩で楽しげな絵画を描くようになりました。
恋愛を謳歌するようになったためです。
その後も、ピカソの画風は移り変わっていきました。
キュビズムの時代と呼ばれている1907年から1916年にカラフルで革新的な絵画を描くようになった後、1918年からは古風な画風に回帰した新古典主義の時代を経て、1925年以降は再び自由で独特な画風の作品をたくさん描くシュルレアリスムの時代へと移っていったのです。
このように多彩な画風で優れた作品を生み出し続けたことが、彼が天才と呼ばれる所以の1つです。